梵玉日記



ありがとうむすび

むすびという家族に仲間ができた
90代の男性
彼の書いた私記をみんなで回し読む
ささやかに共に食事をとり
生涯孤独だった彼が
続々人に出会う。
知らない人の横で一緒にごはんを食べる。
作業に加わる。
自作の歌を引き継いでくれる
場所ができた。
ようやくほっとしたのではないだろうか。
人生を 肩の荷をおろして
この場所に座って
いることを誰も咎めはしない。

むすびという場所の意味がずっとわからなかった。
意味がないと思ったことも
小さすぎて何もできていないと
重荷に思ったこともある。

今日ここで人々が出会い
年配者が自らの仕事をし
伝授し 生きている証を刻み
誰かの記憶の中で
生き続ける準備ができ
死んでもいいという
幸福な気持ちになったとしたら
それが報いだと
こんなに思ったことはなかったかもしれない。

今までだって 翌日から二度と来なくなった人もいる。
だけどこんな出会いがあるから
やめられない むすび。

自分もまた
生きている意味を与えられ
喜びの死への道を 歩ませてもらっているのだ。
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# by bontama | 2018-05-25 00:12 | 梵玉日記 | Trackback | Comments(0)

哀しみのあたたかさ

最近は商店街というものに縁がある。
義理と人情と引き際の大人の世界。
きたえられる。

話はかわり
西成で関わった台湾の若い男性たちを
慰労する小さな送別会。
長々しゃべらなくてもわかるのは
彼らは哀しみを見抜き
手をそっと当て
傷口を棘から守ろうとする
強さを持っているのだろう
ということ。

強いものや 大きなものや
楽なものに巻かれるよりは
手間のかかる方法で
自分を破り
嘘をつかないのが
結局楽しいんだと
誰かが 何かが 繰り返し
教えてくれる。

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# by bontama | 2018-05-24 00:16 | 梵玉日記 | Trackback | Comments(0)

ダメもとの秩序


昨日は週1回の日舞の稽古だった。
かれこれ15年 通っている。

師匠の踊りを盗み見ながら
美しさに息をのんで
どこまで近づけるかしら
感嘆の息。

忙しかった週末がおわり
また忙しい週末までに
しなければいけないことが山ほどある。

冬の花を夏の花に入れ替えて
シンボルツリーにはヒメシャラを迎えて
冬の上着を洗って
支払いも 納税も
抜かりなくやらなくてはいけない。

少しずつ 形成されてきた秩序。
無秩序は思ったよりは
楽しくなかった。
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# by bontama | 2018-05-22 13:24 | 梵玉日記 | Trackback | Comments(0)

輝くのは紫

引っ掻いたような細い月
一人称が「あたし」の老男
在日のオモニの豊かな御髪
今日は何かがエロチックで
悲しくて
口にした途端に粋ではなくなる言葉を
何度飲みこんだろう。
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# by bontama | 2018-05-18 01:42 | 梵玉日記 | Trackback | Comments(0)

new moon

ここ数年
小さく脱皮を繰り返し
心境としては
ひとりで 知らない町に住んでみたいような。
必要なものを取捨選択していったら
自分と
スーツケース2個分ぐらいの荷物だけかもしれない。

いただいたエンドウ豆で 豆ごはん。
甘い 他になにもいらない。
美しいものは
商売の道具になったり
ただの一時的な酔狂ではなくて
日常のなかに
無防備に飛び込んできたとき
心をうごかす。
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# by bontama | 2018-05-17 00:22 | 梵玉日記 | Trackback | Comments(0)

豊かな生活

ゆるゆるした日が続いて
畑に行って野菜をいただき 水を汲み
料理 掃除 ホームページの管理
体制を整えて。

こんな普通の日が
なつかしくなる時がくるかもしれない
と思えば ひとつひとつ大事にする。

お世話になった人とランチして
違う価値観や文化に触れたとき
わくわくしたり 拒否反応が起きたり
ドタバタだったけど
結果自分が変わり今があることを
感謝した。
たいした今でもないが
豊かさ という意味では
申し分がない。

多くを持つことが豊かさではない。
自己完結することが豊かさではない。
いつも人に囲まれていることが豊かさではない。

身軽に世界と 宇宙とつながること。
シンプルな生活
小さなこだわり 自分だけの美しい世界。

何を恐れるのか 考える。
死ぬこと
忘れられること
みじめになること

恐れの原点をちゃんと見れば
たいしたことはないはずだ。
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# by bontama | 2018-05-15 23:48 | 梵玉日記 | Trackback | Comments(0)

日本海

金沢に、むすびの話をしに行く。
これも10年目。
いろんなことが10年を越えてくる。
続いている。

今回は富山に足を伸ばしてみた。
旅先でひとりの時間。
路面電車に乗って海を見に行った。
金沢ほど 洗練されていない。
忘れていたけれど 日本海の天気は変わりやすい。
雨と晴れをくり返し
だから空を見る回数は増える。

日本海独特の暗い色調と
鮮烈な晴れ間
湿気をふくんだ風。
細胞に刻み込まれている気候。

手入れされた庭
細い小径の先にある簡素な家
近所に干渉しないカフェでもあって
そんな暮らしが
したいなぁ。
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# by bontama | 2018-05-10 23:39 | 梵玉日記 | Trackback | Comments(0)

つるぴーのおばあちゃん

しとしと雨。
お客さんと楽しくお話していたら
憂鬱にはならずに。
久々のお宅に訪問ケアの帰りに
西成の古びた商店街。
パン屋さんに看板娘のおばあちゃん。
べっぴんさんだったから
ふらりと入ってパンを買って 帰ろうとしたら
つるぴー集めてはる? と。

なつかしい、切手みたいな紙を台紙に貼るタイプの
ポイントシステムは
加盟店ほんの数件。
つるぴー というキャラも初めて知って
おばあちゃん
初めてだから と券をオマケしてくれたし。

自分で糊で貼るのが素敵。

ツイッターなんぞで
国際世界の大事を発信する大統領もいる中で
紙媒体は健全に思える。

パンもおいしかった。
はまりそう。
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# by bontama | 2018-05-08 23:36 | 梵玉日記 | Trackback | Comments(0)

猿のお客さん

連休に飽きてくる。
お店の鉢植えの花を植え替えたり
虫対策 洗濯
天気がいいから気持ちよく。

1歳8ヶ月の子猿ちゃんが遊びにきてくれました。
やっぱりまだ赤ちゃんだから
好奇心と怯えとで目がクルクル動き
そのうち 背中をそっとひっつけて
甘える仕草も。
お母さんが恋しい でも
いずれ猿回しで人前に出る子。
何が起こるかわからないのは
人も猿もおなじ。
またどこかで会いましょう。
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# by bontama | 2018-05-05 22:27 | 梵玉日記 | Trackback | Comments(0)

control

友人たちと話をする。
おぼろげに 見えてきた。

人間を苦しめるものは 支配。
物理的支配もあれば
観念的な支配もあり
他人に支配されるだけではなく
苦しみの多くは自己支配かと。

過去や未来に支配されることも
今を生きにくくするし

失敗したり 計画どおりにいかなかったとしても
泣いたり 笑ったり
人間らしく生きたほうが
楽しいじゃないの。

わざとでも 手間のかかる方法で
時間をかけたらいいじゃないの。
暇をもて余すよりも。
お金で解決したことは
生き生きとした思い出にはならない。

眠たかったら寝たらいい
歌いたかったら歌ったらいい
人から褒められることに費やすのではなく
人から見下されないように神経を割くのではなく
今を生ききることに命を燃やしたら
もっと身軽になり
自己も他人も 同じように愛することができる
のかも。

強くなるとは そういうことだと。
恐れをなくしていくことだと。
いや 恐れがないことも
また支配を生み出してしまうかもしれないな。
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# by bontama | 2018-05-04 21:38 | 梵玉日記 | Trackback | Comments(0)


生き方と自然のつながりを考えるぼんたまの日記
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