人を待って JR天王寺のダイキンエアコンのところに立っていた。
ぬるま湯のような空間に一筋の涼風が吹く場所。
しかし CO2削減のためなのか エアコンは急にプツリと切れてしまった。
そこを去る気がせず 未練がましく立っていると
ひとりのおっちゃんが「暑いなァ JR儲かってるくせに 冷房ぐらいきかせんかい」
と話しかけてきて そうだそうだ とぼんたまも同調して
おっちゃんは「失礼いたしました」と言って去って行った。
またこんどはおばちゃんが話しかけてきて「暑いわねぇ あらそれ浴衣?何かお稽古事でも?わたしの叔母も日舞やって それはそれは上品で自慢の叔母なのよ」としゃべりはじめ
ぼんたまは相槌を打つのが精いっぱいなほど。
おばちゃんも「ごめんね。じゃあね。」と言って去って行った。
暑くなければ おそらく なかった会話。
それでも立っていると 首を汗がなんども伝って
ようやく待っていた人からの電話が鳴るのだった。