よく寝て ぱっぱと出かけて 朝は老人ホームで仕事だった。 認知症がすすんだおばあちゃん 部屋に便があちこち散乱していて 下半身になにも履いていない。 そのわりに話はつうじる。 パンツとズボンを着せて 爪切りはそこそこに ベッドを片付けて あくびをしているおばあちゃんを 横にしたら すぐに眠ってしまった。 寂しさの糸が切れてしまうまで がんばる必要はない。 扱いやすい人間になることはない。 自分なりの美学を 裏切らないことだ。 店にもどり 近所のイベントをひやかして お客さんが来て 遠方の知人が来て 道端でも久しぶりの人に出会い それぞれいい会話ができて 何か深まったなら 今日はうまく燃えたといえる。
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